Topics植物オイルと植物エキスによる毛髪成長促進効果を発見。毛根を活性する育毛製品、スカルプケア製品の開発に期待

2023/2/15

日華化学株式会社 デミ コスメティクス 毛髪科学研究所(本社:福井県福井市文京四丁目23番1号 代表取締役社長 江守康昌)は、国立研究開発法人 理化学研究所 生命機能科学研究センター 器官誘導研究チーム(兵庫県神戸市中央区港島南町二丁目2番3号 辻孝チームリーダー、以下「理化学研究所」という)と共同研究を行い、特定の植物オイルと植物エキスの組合せが毛髪成長促進効果を有することを発見しました。

■本研究のポイント

・髪のヘアサイクルの中で毛髪の成長期に毛根が脂肪層に潜り込む現象から、素材選定では油性成分に着目
・エゴマオイル・ルイボスエキスの組み合わせが育毛関連遺伝子の発現を促進し毛根活性化の機能を高めることを発見

■共同研究概要

共同研究では髪のヘアサイクルの中で毛髪の成長期に毛根が脂肪層に潜り込む現象から、素材選定では油性成分に着目し、新たな育毛成分の発見を目指して成分探索を行いました。理化学研究所が保有する評価系によりα-リノレン酸を含むエゴマオイルなどの植物オイルやルイボスエキスなどの特定の植物エキスにおける毛幹長上昇の有意性を確認し、日華化学の育毛素材探索および機能性確認技術のノウハウを生かし検討を進めた結果、α-リノレン酸を含むエゴマオイルとルイボスエキスの組合せが、ミノキシジルやアデノシンと同等に毛髪の成長を制御する育毛関連遺伝子(※1,2)の発現を促進し、毛根活性化へと導く機能を高めることを発見しました(図1)。

また、本研究成果から、日華化学と理化学研究所は共同で当オイル、当エキスの組合せの育毛効果において特許出願を行いました。

■今後の展開

日華化学では、本研究にて確認された成果を活かし、これらの組合せ成分を配合した多くの髪の悩みを抱える人々に向けた育毛商品、スカルプケア商品の開発を目指します。


(図1)植物オイルと植物エキスによる毛髪成長促進効果

※1 毛乳頭細胞から産出され、毛母細胞に作用し、毛母細胞の増殖・分裂を促すことで毛幹を成長させ、毛髪の太毛化を維持・促進させる細胞成長因子「FGF-7」
※2 毛乳頭細胞から産出され、毛母細胞の毛幹や内毛根鞘細胞への分化を担い、毛髪を抜けにくくする因子「Wnt10b」