TopicsFRONTEOとAIを活用した化粧品領域の新規標的探索プロジェクトを開始―化粧品有効成分の利活用と商品化に向け、症状に関連する遺伝子の特定や症状発生・改善のメカニズムを解析―

2025/8/5

日華化学株式会社(本社:福井県福井市、代表取締役社長執行役員:江守 康昌、以下「当社」)と株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)は、化粧品有効成分を用いた新商品の研究開発において、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」を活用した新規標的探索*を行う共創プロジェクトを開始したことをお知らせします。

本プロジェクトでは、当社が長年培ってきた日本人の毛髪・頭皮・皮膚についての豊富な知見と、FRONTEOが強みとする創薬領域でのAI技術や仮説生成力を掛け合わせ、髪や頭皮、肌の悩みに関連する標的分子の探索と、症状発生のメカニズムや新たな改善アプローチの解明を目指します。これにより、より高機能かつ科学的根拠に基づく化粧品の開発を進めてまいります。

本取り組みは、これまで解明することが困難であった症状の原因や改善の糸口を、AIによる網羅的かつ非連続的な情報解析によって明らかにし、製品開発に応用するという、新たなアプローチです。

*薬や化粧品有効成分などを作用させる対象とする標的分子・遺伝子などを特定するプロセス

日華化学 デミ コスメティクス 化粧品研究部長 安達 健太郎のコメント

デミ毛髪科学研究所 では、美髪再生プロジェクトとして基礎研究の2035年ビジョン『すべての人に10代の髪を生やす』を掲げ、美しい髪を蘇らせる研究活動を実施しています。FRONTEOのAI創薬支援サービスにおける高精度な解析技術は、当社が求める機能性やメカニズムを示す仮説生成と研究着手を可能にするものであり、当社の研究活動の加速および研究開発力の強化に繋がると期待しております。本プロジェクトで得られた知見を活かし、髪の健康と美しさを叶え、多くの髪のお悩みを抱える人々に向けた商品開発につなげてまいります。」

FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義氏のコメント

「FRONTEOの自然言語処理に強みを持つ特化型AI『KIBIT(キビット)』は、非連続的な未知の関連性を探し出す非常に強力なエンジンです。この非連続的発見は、バイオメディカル領域と化粧品領域のように異分野間で生じる新しい概念の繋がりにより、更に強力に機能すると期待しています。DDAIF活用の分野を広げ、本技術を応用した化粧品開発における標的分子の探索研究に取り組めることは、大変興味深いチャレンジだと考えています。化粧品領域において日華化学様と取り組む本プロジェクトを通じて得られた知見が、革新的な製品の創出や、ユーザーのQOL向上につながることを期待しています。」

FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)について

ダイアグラム「FRONTEO DDAIF」は、自然言語処理に特化したAI「KIBIT(キビット)」(日米欧特許取得済)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。

疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入されており、実績を積み重ねています。

株式会社FRONTEOについて

FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。独自の自然言語処理技術(日米欧特許取得)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBITの技術が創薬の仮説生成や標的探索にも生かされています。

KIBITの独自技術およびアプローチを通じて、「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(コンプライアンス支援分野、経済安全保障分野、リーガルテックAI分野)、DX(プロフェッショナル支援分野)の各事業で社会実装を推進しています。

2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース、証券コード:2158)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金899,176千円(2025年3月31日時点)。

*DDAIFに使われている技術は、FRONTEOが日本および欧州、米国、韓国で特許権を計21件取得しています。
*FRONTEO、KIBIT、DDAIFはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国における商標または登録商標です。