髪のセラミドとは?重要な役割とヘアケアのコツを解説

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髪のパサつきや広がり、カラーの褪色が気になる原因のひとつに「セラミド不足」があります。セラミドは肌だけでなく髪の内部にも存在し、水分保持やバリア機能を担う重要な成分です。しかし、加齢やダメージによって減少しやすく、正しいケアをしないと髪の美しさは保ちにくくなります。今回は、セラミドの役割やヘアケアでの取り入れ方について解説します。

この記事を監修した人

DEMI毛髪科学研究所 M.A

DEMI毛髪科学研究所 M.A

17年間基礎研究一筋で大学や研究機関との共同研究を進めながら毛髪の構造解析や物性測定、細胞試験によって製剤の機能性評価や新規素材提案に従事。
「すべての人に10代の髪を生やす」の基礎研究ビジョンのもと近年ではスカルプケアの素材提案、理論構築を担当。

セラミドとは?

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セラミドは肌の保湿成分として知られていますが、実は髪にも存在する重要な成分です。髪の内部にうるおいを保ちつつ、内側とキューティクルをしっかりつなぐ役割を担っています。

この働きにより、髪の水分を保ち、栄養分が外へ流れ出るのを防ぎ、乾燥やダメージから髪を守るバリアのような存在として、健やかな髪状態の維持に欠かせません。

ヘアケアでセラミドが果たす役割

ロングヘアの女性の画像

セラミドは髪のうるおいや美しさを支える重要な成分であり、ヘアケアにおいて主に4つの役割を担っているとされています。

水分を守る

セラミドの代表的な役割が、毛髪内部の水分を保持する働きです。セラミドが十分に存在していると、髪の中に水分をとどめやすくなり、しっとりとした質感を保てます。

一方でセラミドが減少すると、水分保持力が低下し、乾燥やごわつき、広がりといったトラブルが起こりやすくなります。

特にパサつきやまとまりにくさを感じている場合、セラミド不足が一因となっている可能性があります。

バリア機能

セラミドは髪の細胞同士を接着する隙間細胞膜複合体(CMC)を構成し、CMCは建築に例えると「モルタル」のような役割を果たします。この構造によって髪内部が安定し、紫外線や摩擦、ドライヤーの熱といった外的ストレスから髪を守ります。

バリア機能が整っている髪ほどダメージを受けにくく、キューティクルの乱れも起こりにくいため、指通りの良さやツヤ感の維持にもつながります。

カラーを保つ

セラミドはヘアカラーの持続性にも関与すると考えられています。

セラミドが不足した髪は内部がスカスカな状態になりやすく、染料が流出しやすいため、カラーの褪色が早まる原因になります。

カラー後の美しい色味を長く楽しむためにも、セラミドによる内部補修は重要です。

髪のハリ・コシを担う

髪のハリやコシ、しなやかさを支えているのもセラミドの働きです。セラミドは毛髪の強度と柔軟性のバランスを保つ役割があり、十分にあることで折れにくく、ハリ・コシのある髪質を維持できます。

反対にセラミドが欠乏すると、髪が細く感じられたり、切れ毛や枝毛が増えたりする原因になります。年齢とともに髪のボリューム不足を感じやすい人にとっても、セラミドは意識したい成分といえるでしょう。

セラミドに関するQ&A

ここでは、セラミドに関する質問について、DEMI毛髪科学研究所がお答えします。

Q. セラミドは「保湿に良い」と言われていますが、コラーゲンやヒアルロン酸との違いは何ですか?

A.
セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸はいずれも保湿成分ですが、役割には違いがあります。

セラミドは、肌や頭皮の角質層に存在する細胞間脂質の一種で、水分が逃げないようにバリア機能を支える役割を担っています。本来肌や頭皮に存在するセラミドが失われた際に補うことで、乾燥しやすい頭皮やダメージを受けた髪のうるおい環境を整える土台となる成分です。
一方、コラーゲンやヒアルロン酸は、毛髪には存在しておらず、水分を抱え込む力に優れた成分として知られています。ヒアルロン酸は高い保水力を持ち、うるおいを与える目的で使われ、コラーゲンはハリやしなやかさをサポートするイメージで配合されることが多い成分です。

つまり、

  • セラミドは「うるおいを守る」
  • ヒアルロン酸やコラーゲンは「うるおいを与える・抱え込む」

という役割の違いがあり、これらは組み合わせて使われることで、より効果的な保湿ケアにつながると考えられています。

Q.「セラミド」の成分表示もいろいろあって選びにくいですが、30代~50代のエイジングケアには何を選ぶのがおすすめですか?

A.
30代~50代のエイジングケアを意識する場合、ヒト型セラミドが配合された製品を選ぶことがひとつの目安になります。

ヒト型セラミドは、人の肌や髪に存在するセラミドと近い構造を持ち、保湿やバリア機能をサポートする成分として、スキンケア・ヘアケア製品に用いられています。

ヒト型セラミドの主な種類として、以下があげられます。

【主なヒト型セラミドの種類】

  • セラミドEOP(セラミド1): 外部刺激から肌や頭皮を保護する
  • セラミドNS/NG(セラミド2): 保湿力が高い
  • セラミドNP(セラミド3): 保湿に加え、髪のしなやかさをサポート

成分表示を確認する際は、「セラミド+アルファベット」または「セラミド+数字」といった表記があるかをチェックし、ヒト型セラミド配合かどうかを選択の基準にするとよいでしょう。

セラミドを補うためのヘアケア

シャンプーをしている画像

セラミドは加齢や紫外線などで減少してしまうため、日々のヘアケアでセラミドを守り、補うことが重要です。頭皮環境を整えるためのケア方法について解説します。

洗浄力が強すぎないシャンプーを選ぶ

頭皮のセラミドを守るには、洗浄力が強すぎないシャンプーを選ぶことが大切です。刺激の強いシャンプーは、必要なうるおい成分まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥を招く原因となります。

特に、アミノ酸系シャンプーにセラミドが配合されたものがおすすめです。アミノ酸系の洗浄成分は頭皮にやさしく、セラミド配合によって洗いながら髪や頭皮のうるおいをサポートします。毎日使うものだからこそ、頭皮をいたわる良質なシャンプーを選びましょう。

シャンプーでやさしく頭皮をケアする

正しいシャンプーの方法を身につけることで、セラミドを守りながら頭皮を清潔に保てます。

まず、お湯の温度に注意しましょう。熱すぎるお湯でシャンプーをすると頭皮のうるおい成分が逃げてしまうため、ぬるめのお湯で洗うことが重要です。

また、髪を洗うときは指の腹を使って頭皮を優しく洗い、頭皮を強くこすり過ぎないよう心がけてください。

正しいシャンプーの手順は次の通りです。

  1. シャンプー前に髪をブラッシングし、38℃前後のぬるめのお湯で皮脂や汚れを浮かせながら洗い流す。
  2. シャンプーは手の上で原液を伸ばして泡立て、水分を含ませてから髪に塗布する。髪を洗うのではなく、頭皮を洗う意識でシャンプーする。
  3. 洗い終わったら、指のはらで頭皮を動かすようにマッサージする。
  4. ぬるめのお湯でシャンプーを洗い流す。洗い残しがないよう注意する。
  5. タオルドライは、タオルに髪をはさんで軽く押さえるように水分を吸い取る。

この手順を守ることで、頭皮への負担を抑えながら清潔な状態を保てます。

トリートメントで水分を補う

シャンプー後は、セラミドケアができるトリートメントで髪に十分な水分を補給しましょう。トリートメントには髪を補修する役割があり、ダメージを受けた髪のキューティクルを整えながらうるおいを与えます。

セラミド配合のトリートメントを使うことで、髪の内部に必要な成分を閉じ込め、水分の流出を防ぐ効果が期待できます。シャンプーとトリートメントを組み合わせた丁寧なケアで、健やかな頭皮と美しい髪を保ちましょう。

まとめ

セラミドは、髪の水分を守り、外的ダメージから保護し、ハリ・コシやカラーの美しさを支える欠かせない成分です。不足すると乾燥やダメージが進みやすくなるため、シャンプーやトリートメントで意識的に補うことが大切です。日々のやさしい洗髪とセラミド配合アイテムを取り入れ、健やかで美しい髪を守っていきましょう。

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