FAGAとは?原因や主な治療法、予防策まで徹底解説!

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最近、髪のボリュームが減った気がする、分け目が目立つようになったと感じていませんか?それはもしかするとFAGAかもしれません。FAGAは女性特有の薄毛症状で、男性のAGAとは進行パターンや原因が異なります。放置すると症状が進行する可能性がありますが、適切な治療や生活習慣の改善で対策することができます。

今回は、FAGAの基本的な知識から治療法、予防策まで詳しく解説します。

FAGAとは?AGAとの違い

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FAGAとは、「Female=女性」と「AGA(Androgenetic Alopecia)=男性型脱毛症」を組み合わせた言葉で、女性に起こる男性型脱毛症を指します。

男性が発症するAGAとは、次のような違いがあります。

AGAFAGA
発症部位生え際・頭頂部など局所的に髪が薄くなる髪全体が薄くなる
発症しやすい時期思春期以降更年期以降の時期が多い

FAGAの進行パターン

FAGAには、いくつかの進行パターンがあります。ここでは、FAGAの主な進行パターンを3種類紹介します。

ルードウィッグ型

ルードウィッグ型とは、頭頂部から後頭部までの髪が薄くなるタイプです。通常、生え際の後退はありません。

FAGAで最も多いタイプといわれており、普段目につかない部位のため気づきにくいのが特徴です。ルードウィッグ型は、進行度合いによって次のように分けられます。

Ⅰ型初期のルードウィッグ型FAGA。頭頂部の髪が薄くなるが、気づかないケースも多い
Ⅱ型薄毛が進行した段階。ここで髪が薄くなったことに気づくケースが多い
Ⅲ型前頭部が後退し始め、AGAと似た状態になってくる

クリスマスツリー型

クリスマスツリー型は、前髪の生え際から頭頂部まで薄くなるタイプです。生え際の薄毛が広がっていき、髪が薄い部分が三角形に見えることから、この名前がつけられています。前髪の生え際から始まるので、早期に気づくケースが多いといわれています。

ハミルトン型

ハミルトン型は、前髪の生え際の左右が剃り込みを入れたように薄くなっていくタイプです。AGAのM字型に似ています。ハミルトン型を発症することは少ないため、FAGA以外の原因の可能性も考え、医療機関で相談することが推奨されます。

FAGAの原因

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なぜFAGAを発症するのでしょうか。ここでは、FAGAの主な原因を4つ解説します。

【原因1】女性ホルモンの減少

FAGAの大きな原因のひとつが、体内の男性ホルモン・女性ホルモンのバランスの乱れです。年齢を重ねたり、ストレスを感じたりすると、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが増加します。

DHTは正常なヘアサイクルを乱すため、髪がしっかりと成長しきれず、薄くなってしまうのです。

また、年齢を重ねると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌量が低下します。特に更年期以降は、大幅にエストロゲンの分泌量が減るといわれています。

エストロゲンには髪の成長を促す作用があるので、エストロゲンが減ると髪が育ちにくくなり、抜け毛が増加して薄くなっていきます。

【原因2】遺伝

DHTによって正常なヘアサイクルが乱れるのは、髪の毛根がもつ受容体とDHTが結合して毛母細胞(髪のもととなる細胞)を弱めるためです。

この受容体の有無や感受性は遺伝で決まるといわれており、家系に薄毛の方がいると、薄毛になる確率が高まると考えられています。

【原因3】自律神経の乱れ

偏った食生活や睡眠不足、ストレスなどが原因で自律神経が乱れると、ホルモンバランスが乱れやすくなります。

また、ストレスが蓄積すると、交感神経が優位になります。

交感神経は血管を収縮させる働きを持つため、交感神経が優位になると頭皮の血行が悪くなり、髪の成長に欠かせない栄養素が届きにくくなってしまうのです。

その結果、頭皮環境が悪くなり、髪が薄くなる可能性があります。

FAGAの主な治療法

FAGAを改善するにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、FAGAの主な治療法を紹介します。

投薬治療

FAGAには投薬治療が行われるのが一般的です。投薬治療に用いられる薬には、以下のようなものがあります。

ミノキシジル内服薬・外用薬毛細血管を開いて頭皮の血行を良くし、髪の成長を促す
スピロノラクトン内服薬DHTの生成を抑制してヘアサイクルが乱れるのを防止する
パントガール内服薬他の治療薬と併用するのが一般的。髪の成長に必要な栄養素(ビタミン・ミネラルなど)を補う

メソセラピー

投薬治療以外に「メソセラピー」という治療法もあります。メソセラピーとは、髪の成長に役立つ発毛因子や栄養素を組み合わせた有効成分を、注射器などを使って頭皮に注入する方法です。

個人差はあるものの、髪が薄くなっている部位に有効成分を届けることから、効果を実感しやすいといわれています。

自毛植毛

FAGAの症状が進んでおり、投薬治療やメソセラピーで思うような結果が出ない場合、自毛植毛をする方法もあります。これは自分の健康な髪を採取し、薄くなっている部位に植え付ける方法です。

毛根が活動していない部位にも有効とされており、仕上がりが自然になりやすいというメリットがあります。

FAGAの予防策

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FAGAは、普段の行動によって予防できる可能性があります。具体的には何をすれば良いのか、FAGAの主な予防策を3つ紹介します。

生活習慣を見直す

FAGAを予防するには、乱れた生活習慣を整えることが重要です。食事・睡眠・運動など、生活習慣全般を見直してみましょう。

食事は栄養バランスを意識し、特にタンパク質やビタミン、ミネラルなど、髪の成長に必要な栄養素を積極的に摂取します。また、睡眠中は髪の成長に関わる成長ホルモンが多く分泌されるので、十分な睡眠を取りましょう。

また、運動不足が続くと血行が悪くなったり、新陳代謝が低下してしまったりします。ウォーキングなどで運動不足を解消しましょう。

頭皮の健康状態が悪いと、抜け毛や髪の成長を妨げる可能性があります。適切なケアを心がけ、健康な頭皮を維持しましょう。

FGF-7を増やす

薄毛予防のためには、毛母細胞の増殖・分裂に関わるFGF-7を増やすことも大切です。

エゴマ油やアスパラサスリネアリスエキスなどがFGF-7を増やすといわれているため、積極的に摂取しましょう。

まとめ

薄毛は男性特有の悩みと思われがちです。しかし、女性もFAGAによって薄毛を発症する可能性があります。

FAGAは女性ホルモンの乱れや遺伝によって発症することもあれば、生活習慣が影響しているケースもあるため、予防には日頃の生活習慣を見直すことが大切です。

また、FAGAには治療法が確立されているため、「もしかしたらFAGAかもしれない」と感じたら早めに医療機関を受診し、医師に相談することをおすすめします。

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