初心者必見!美容室で髪を染める際の基礎知識|オーダーのコツも紹介

美容室で髪を染めるのは初めて…そんなとき、「どんな流れで進むの?」「失敗しないために気をつけることは?」と不安や疑問を感じる方も多いでしょう。仕上がりを満足のいくものにするためには、事前に基本的な知識を知っておくことが大切です。
今回は、美容室で初めて髪を染める方に向けて、施術前の基礎知識やオーダーのコツ、カラーを長持ちさせるポイントについて紹介します。
目次
髪を染める前に知っておきたい基礎知識

髪を染めるときは、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、髪を染める前に知っておきたい基礎知識について、デザイン、選び方、ブリーチの3つに分けて解説します。
ヘアカラーのデザイン
ヘアカラーのデザインは多様で、全体を染める方法から一部のみに色を入れる方法まであります。
フルカラー
髪の根元から毛先まで、全体を一色で染めるデザインです。一般的なヘアカラーであり、全体が均一に染まるのでまとまりのある仕上がりとなります。
ただし、地毛と大きく異なる色に染めると、髪が伸びたときに目立ちやすい点に注意が必要です。染めた後の色によっては、根元が目立っていわゆるプリン状態になります。
インナーカラー
髪の内側のみを染めるデザインです。風で髪がなびいたときや、ヘアアレンジをしたときに、インナーカラーが覗いて華やかな印象を与えます。
インナーカラーは、ブリーチを併用すると色のバリエーションが多くなります。ダブルカラーで染めれば明るくビビッドな色にも挑戦できるので、個性を出したい方におすすめです。近年は、耳の下にさり気なく入れるイヤリングカラーが人気です。
ポイントカラー
一部のみを染めるデザインです。部分的に色を入れることで強調したい場所を縁取ったり、華やかな印象に仕上げたりできます。
例えば前髪やフェイスラインにかかる両サイドのみポイントカラーで染めると、顔周りの印象が大きく変わります。
髪全体を染めるフルカラーに比べると、ダメージを受ける部分(面積)が少ないのも魅力のひとつです。
アンブレラカラー
名前の通り、傘のような形のデザインが特徴です。インナーカラーの逆で、髪の外側を染め上げます。
頭頂部を中心に、傘を被ったように明るく染めるか暗く染めるかで、内側のカラーとのコントラストを楽しめます。部分的に染めるため、ポイントカラーと同じくダメージを抑えられるデザインです。
グラデーションカラー
徐々に色が変化していく、グラデーションを取り入れたデザインです。同じ色味でグラデーションを入れると、一方向へ向かって徐々に明るくなっているデザインを楽しめます。
毛先に向かって明るくしていくグラデーションは、根元がダークカラーのままなので多少伸びても目立ちません。
ハイライト
線状にブリーチやカラー剤で明るい部分をつくるデザインです。ベースの色に対して明るいラインを加えることで、立体感のあるデザインに仕上がります。
ベースがダークカラーでも、ハイライトで部分的に明るさを加えることで軽い印象になります。
ローライト
ハイライトとは反対に、線状にダークカラーを入れるデザインです。ベースカラーよりも暗めの色を取り入れることで、立体感を演出します。
明るいベースカラーを入れたい方に適しています。全体を均一に染めるフルカラーと比べると、引き締まった印象になるのが魅力です。
ヘアカラーのデザインを探したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
カラーの選び方
自分に合うヘアカラーが見つからないときは、パーソナルカラーを参考にしましょう。パーソナルカラーは、肌や瞳の色に基づいた、一人ひとりに合う色のことです。
イエローベースの方は、オレンジ系やブラウン系などの暖色系の髪色が肌を明るく見せてくれます。一方、ブルーベースの方なら、アッシュ系やグレー系といった寒色系の髪色で透明感のある印象を演出できるでしょう。
また、職業や年齢などのライフスタイルも重要な判断基準です。接客業なら自然な色合い、クリエイティブな職種なら個性的な色も選択肢に入るでしょう。
さらに、季節のトレンドカラーを取り入れることで、今らしいおしゃれな印象を与えることができます。迷ったときは美容師に相談し、顔型や髪質も含めて総合的にアドバイスをもらうのがおすすめです。
ブリーチ
ブリーチは、薬剤を使用した脱色のことです。髪が持つ本来の色素を、薬剤で脱色させます。
ブリーチの魅力は、ベースの色をヘアカラーに影響させずに済むことです。明るく華やかなヘアカラーを体験したいとき、先にブリーチで地毛の色を抜いておくと、発色や質感がアップします。
ただし、注意点もあります。ブリーチは髪の内部構造に強いダメージを与えるため、パサつきや切れ毛が起こりやすくなります。また、ブリーチだけでなくヘアカラー全体にいえることですが、頭皮への刺激が強く、かぶれなどのトラブルにつながることもあります。
加えて、色落ちが早いため定期的なメンテナンスが必要です。施術時間や費用も通常のカラーよりかかるため、ブリーチを検討する際は、髪質や頭皮の状態を美容師に相談しながら進めることをおすすめします。
美容室でカラーをオーダーする際に知っておきたいこと

美容室でスムーズにヘアカラーの施術をしてもらうために、ここでは事前に知っておきたいポイントを3つ解説します。
費用
ヘアカラーの料金は、美容室や使用する薬剤によって異なります。一般的な相場は 7,000~8,000円程度ですが、サロンによってはクーポンやキャンペーンで割引が適用される場合もあります。
ブリーチを含むダブルカラーやトリプルカラーを希望する場合は、追加で 2,000~3,000円程度かかることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
染める時間
ヘアカラーは、薬剤の浸透を待つ時間に加えて、複数回のシャンプーや後処理の工程が必要です。通常のヘアカラーであれば、施術時間は 約1時間半~2時間が目安となります。
ブリーチを行ってからヘアカラーを重ねる場合は、さらに 30分~1時間程度長くかかることが多いため、スケジュールに余裕を持って予約しましょう。
オーダーする際のコツ
ヘアカラーで表現できる色はとても幅広いため、満足のいく仕上がりにするには、美容師に理想のイメージを正確に伝えることが欠かせません。
特に重要なのは、明るさや色味をできるだけ具体的に伝えることです。芸能人やモデルなど理想のスタイルがある場合は、参考になる画像を持参するとイメージが共有しやすくなります。
さらに、避けたい色や仕上がりについても事前に伝えておくと、仕上がりのミスマッチを防ぎ、トラブルのリスクを減らすことができます。
美容室のカラーとセルフカラーとの違い
ヘアカラーは自宅でも楽しめますが、美容室での施術と比べると、技術や使用する薬剤の違いがあります。プロフェッショナルな仕上がりを求める場合は、美容室をおすすめします。
ここでは、美容室のカラーとセルフカラーの違いについて解説します。
2剤(過酸化水素)の濃度
美容室のカラーとセルフカラーでは、使用している薬剤の濃度が異なります。
カラー剤は2種類を組み合わせて使用しており、1剤は染料が入ったもので、2剤は過酸化水素が入ったものです。
2剤の過酸化水素は、濃度にバリエーションがあります。美容室では髪の状態や目的に応じて2剤の濃度を使い分けることで、美しく仕上げています。
カラーを楽しむ方の多くは、月に1回程度のペースで継続して施術を受けています。髪の90%は既染部(以前にカラーした部分)であり、残ったカラーやダメージが原因でムラや色味の違いが出ないよう、美容室では濃度を調節した施術が行われます。
過酸化水素はブリーチでも使用される薬剤で、髪にダメージを与えやすいため、適切な濃度調整が重要です。
セルフカラーで使用される薬剤の過酸化水素濃度は通常6%ですが、美容室では1~6%の範囲で、髪の状態に合わせた薬剤を使うことができるため、よりきめ細やかな対応が可能です。
ニオイ
美容室のカラー剤とセルフカラーで使用するホームカラー剤は、ニオイにも違いがあります。
美容室で使用するカラー剤は、アンモニア水というアルカリ剤を使用する場合が多く、髪や皮膚のダメージを抑える特長があります。ニオイは感じることがありますが、揮発性が高いため施術後に残りにくいのが特徴です。
一方、セルフカラーで使用するホームカラー剤は、ツンとした刺激を軽減するために、ニオイの少ないアルカリ剤が採用されています。ニオイは少ないものの、髪や皮膚に残りやすく、ダメージが気になる場合もあります。
カラーのバリエーション
美容室でカラーをオーダーする最大のメリットは、プロから自分に合った色味を提案してもらえることです。幅広いカラーバリエーションの中から、肌色やイメージに合った色やデザインを、完全オーダーメイドできます。
ヘアカラーサイクルも考慮した施術を提案してくれるので、髪のダメージが気になる方にも美容室での施術がおすすめです。
染めた髪を長持ちさせるためのポイント

美しく染めた髪を長持ちさせるには、一工夫が大切です。ここでは、染めた髪を長持ちさせるためのポイントを4つ解説します。
ヘアカラーが色落ちする原因については、以下の記事で解説しています。
染めた当日はシャンプーを使わない
染めた当日は、シャンプーの使用を避けることをおすすめします。どうしても気になるときは、お湯で頭皮からやさしく洗い流す程度にとどめましょう。
ヘアカラー剤が髪に定着するには、一定の時間が必要です。施術した当日にシャンプーすると、定着する前に洗い流してしまうおそれがあります。
色持ちをサポートするシャンプーとトリートメントを選ぶ
染めた髪には、洗浄力が強すぎないシャンプーを使うのが基本です。色持ちを良くするなら、カラーシャンプーも検討しましょう。
トリートメントは、保湿成分やダメージ補修成分が含まれているものを選ぶのがおすすめです。髪のうるおいを守り、カラー後のパサつきや退色を防ぐのに役立ちます。
アウトバストリートメントを使う
ヘアカラーをした後の髪は、ダメージを受けやすい状態です。乾燥しやすくなっているため、しっかりと保湿する必要があります。
アウトバストリートメントを使用すると髪の乾燥を防ぎ、色持ちにもつながります。
アウトバストリートメントの選び方については、以下の記事をご覧ください。
ドライヤーやアイロンは適温で使う
お風呂上がりは早めに髪を乾燥させましょう。ドライヤーやアイロンは染めた髪にダメージを与えやすいため、温度設定に注意が必要です。
ヘアアイロンやコテを使用するときは、150℃前後の温度設定がおすすめです。150℃以上で使用している方は、温度を下げてダメージを軽減させましょう。
まとめ
ヘアカラーを成功させるには、自分に合ったデザインと色選びが欠かせません。美容室なら髪質や希望に合わせて薬剤を調整でき、セルフカラーに比べて色のバリエーションも豊富に楽しめます。
染めた後は、当日のシャンプーを避けることに加え、カラー専用のヘアケア用品を使用し、ドライヤーやアイロンの温度を抑えることで、美しい色を長持ちさせられます。お気に入りのヘアカラーを楽しむためにも、日頃のケアを大切にしましょう。